LBSの中で数少ないSocial Impactに関する授業です。

アプリカントの話を聞いていてもSocial Impactに興味のある人は多いですが、この授業は毎年5月のBlock Weekで教えられており、キャンパスビジットでは5-6月にビジットして2年生を捕まえる以外にこの授業を取ったことがある人の話を聞くことができないため、このレポートは貴重だと自負しています。笑

本授業以外のSocial Impact関連の機会に関しては、こちらの記事でまとめていますのでご覧ください。

授業内容

授業のタイトルにあるSocial Entrepriseというより、Impact Investing、ESG活動などSocial ImpactとBusinessに関する話題を幅広く取り扱っている授業だった。

主な内容は:
  • Social Enterpriseの定義
  • Impact Investment
  • Mission Drift (成長するにつれ初期のMissionと活動がずれてくること)
  • 大企業のESG活動
  • 政府サービスのアウトソース
  • Social Impact Bond
  • Impact Measurement

私は将来社会的起業またはNPO等の立ち上げに興味があり、そのためのアイディアなどが得られればと期待して受講したのだが、一部面白い発見があったものの、期待していたよりもTakeawayが少ない授業だった。
一緒に受講していた他の学生もあまり満足していない様子だった。ほぼ唯一のSocial Impactのクラスなのに残念。

私が不満に思った点は主に下記3つ。

ケースばかりで理論的枠組みが少ない
他の授業では通常ケースと一緒に理論やフレームワークを学んで、個別具体的なケースをHigh levelなTakeawayに昇華していくのだが、この授業はケース議論をしてゲストスピーカーの話を聞いて、はい以上、ということがほとんど。
ケースが面白ろければいいという人もいるかも知れないが、私は理論やフレームワークがあった方が、将来似たような状況に遭ったときに当てはめて考えることができて役立つと思う。

Social Entrepriseの定義の議論にかなり時間を使う
Social Entrepriseを定義するのはとても難しく、広く定義すれば従業員を雇っていること・顧客に何かしらの製品やサービスを提供していることだけでもある程度「社会に貢献」していると言えてしまう。実際、Social Entrepriseと名乗っているのに「それSocial Entrepriseって言うか?」と疑問を持ちたくなるような会社も沢山ある。
定義はこの授業において重要なテーマではあるが、残念だったのは1コマ分ほどの時間をかけて議論をしたあげく何の結論もなかったこと。答えがないのは仕方ないが、それなら議論は簡単に済ませてもっと他のことを学びたいと思った。
個人的な意見では、Social Impactに興味がある人なら定義が曖昧なことくらいは皆経験的に分かっているだろうから、余計この議論に時間をかけたのは実りがなかったと思う。

MBA初期のEthicsのクラスで取り上げたケースがまた出てくる
ケースのうち一つは、MBA生が1年目の最初に必須で取るEthicsのクラスで取るものと全く同じで、議論内容もほぼ同じだった。
教授同士は連携が取れていないことが多いので、知らないで一緒になってしまったのかと始めは思ったが、どうやら教授も被っていることは認識しているようだ。
Electiveの受講生はMBAばかりではないので、他のコースの学生にとっては新しいケースではあるのだが、全く同じ内容に1コマ使われるのは既習の人にとっては面白くない。

ということで、10コマ分あったのにTakeawayの分量としては4コマ分くらいな感じがしたし、実際取ったノートの分量もかなり少なかった。

最後に良かった点を上げると、扱うケースとゲストスピーカーの数と種類は豊富なので、そういう学びが好きな人には面白いと思う。(私はゲストスピーカーは3-4人くらいが良いバランスだと思っている)
個人的にはSocial Impact Bondの回で来ていてたBridges Outcomes Partnershipsという団体の代表の話が、私の興味のある先進国(イギリス)の貧困問題を扱っているということや、Social Impact Bondという仕組み自体を私は知らなかったことから、とても面白くてインスピレーションを沢山もらえた。

教授: Yiorgos Mylonadis & Antony Ross

二人の教授(厳密にはAntonyは教授はないが)が教えるクラス。
他の授業のこういうパターンは二人の棲み分けがはっきりしていていて、お互いの領域には踏み入らないような形が多いのだが、この授業は二人で前に立って一緒に教えたり、片方がメインで教えるクラスでももう一人が後ろに座っていて時々コメントしたりと、二人のチームワークが良いように感じた。Block Weekなので一緒にやりやすいというのもあると思うが。

私の感覚では、どちらの方が教え方が面白いということはあまりなかった。

Yiorgosのプロフィール:
https://www.london.edu/faculty-and-research/faculty-profiles/m/mylonadis-y#.WP9mYvnyuUk

Antonyのプロフィール:
https://www.bridgesfundmanagement.com/team/antony-ross/

課題

授業前の個人課題と授業後の個人課題が一つと、一番最後の授業でグループで発表する課題が一つの計3つ。どれもそんなに重い課題ではないので、課題の量は平均的だと思う。

リーディングはケースが毎回あり結構眺めなものが多いのと、それに加え論文やレポートなども長めのものがあるので、きちんと読もうと思うと結構な分量。ただ他の授業でもそうなように、ケース以外は読まなくても授業にはついていける。


以上、期待していただけに内容はちょっと残念でしたが、参考になれば嬉しいです!