LBSでは卒業生の起業支援(Incubation)プログラムがあるのですが、そのプログラムに応募している企業を、入学前のLBS生がお手伝いするSummer Start-up Experienceというプログラムがあります。
参加は自由ですし、無給で単位にも何にもなりませんが、7月からひっそりと参加しておりましたので、そのレポートをしたいと思います。

Summer Start-up Experienceとは

LBS卒業生向けのIncubationプログラムに応募したスタートアップのうち、書類選考を通過した企業に、LBS入学前の学生がお手伝い(インターン)するというもの。

期間は7月初旬から8月のOrientation Week直前までの6週間で、各企業は9月にIncubationされるかどうかの最終選考プレゼンがあるため、その間に事業内容や事業計画をブラッシュアップする期間と捉えられている。

ちなみに書類選考の倍率は不明だが、書類選考→本選考は50%以上の確率になっているという何とも低倍率な選考である…
本選考を通ると、一定額の出資と大学の教授陣からのアドバイスが受けられるらしい。

参加プロセス

参加するにあたっては、下記のような流れになっていました。
学校はあくまで興味のある学生に会社の事業内容と連絡先一覧を渡すだけで、その後のフォローやトラッキングなどは全くなかったです。

5月

LBSより興味のある人は担当者にメールするように、とのお知らせが入ったので、その通りメールする。

6月

担当者より参加企業の一覧が送られてくるので、興味のある企業に直接コンタクトを取る様に指示が出る。応募できる企業は3つまでとされているが、このやり方だとそれ以上応募してもバレないじゃないかと思った。
私は2つのスタートアップにコンタクトを取ったが、そのうち一つからすぐ連絡があり、Skypeで事業内容や期待役割などの確認をし、即採用となった。
もう一つの企業からも数週間遅れてオファーがあったが、もう先の方に決めてしまっていたためお断りした。 

7月

インターン開始。詳細は後述。

応募企業の顔ぶれ・募集要項

色々な種類のものがありましたが、私が印象に残っているのは下記です
・今流行りの個人情報保護のため、Googleなどの企業に登録されている自分の個人情報を管理しやすくするツールを作成しているネットベンチャー(創業者が元Googleなど華々しい顔ぶれで印象的でした)
・暴行などの犯罪の被害者が、警察に届け出をするために必要な身体検査のプロセスを支援するソーシャルベンチャー
その他生姜ドリンク販売、アパレル系などジャンルは様々でした。

募集要項ですが、まずロンドンでの勤務を条件としている会社が多数派で、リモートOKなところは少数だったため、7月末まで日本にいた私にとっては選択肢がかなり狭かったです。
また勤務時間もフルタイムや、パートでも週30時間などのボリュームを求める会社が多かったので、この点も仕事を続けている人は難しいと思います。(私は7月から働いてなかったため問題ありませんでしたが)

またFinanceやWeb Marketingなど具体的なスキルを必要としているところも多かったので、これと言ったTransferrable Skillがない私は少し躊躇してしまいましたが、一応会計はかじっているのでFinance枠で応募しつつ、「Job Scopeにとらわれず色々なことに挑戦したい」とアピールしました。

それで応募した二企業ともからオファーもらえました。結局のところ7月からバリバリ働けるLBS新入生はそんなに多くないので、競争率は高くないのではと思います。

私のSorakamiでのインターン体験

私がインターンした会社は、イギリス国内で日本酒をSubscriptionで販売する会社です。Subscriptionは日本語では定期購読で、毎月の会費を払うと会社が選んだ日本酒を月に一本送って遅れるという今流行りのビジネスモデルです。
創業者はMiMの卒業生で、日本に住んでいたこともある日本酒好きのフランス人でした。

一応宣伝も兼ねて、Webサイトはこちら

私は海外就職を目指していることもあり、本当は日本とは全く関係のないビジネスに関わって貢献できるか自分試しをしたかったのですが、上述の通りリモートOKのところは少ない上に、自分の経験やスキルとマッチする会社もなかったのでこちらに応募してみました。
結果的に、日本語を活かして日本酒に関する情報収集をし、イギリスで発信するコンテンツを考えるというMarketingの仕事をもらったので、日本語を生かすことで自分の経験の無い分野の仕事を任せてもらえたのは良かったと思います。

業務内容としては、日本にいる間に日本酒会館を訪ねて館長とコネを作ったり、酒造に行ってみたりはしましたが、残りはWebで色々と調べて情報を整理していくのみで、業務量はそこまで多くありませんでした。
正直創業者もあまり返信が早くなく、私がもっとやろうとしても擦り合わせが上手くできない状態でした…

私は長期的な目標として起業に興味があったのでこのプログラムに参加したのですが、リモートだったこともあり、また私もPre-moduleなど他の準備で思ったより時間を取られてしまったため、あまりビジネスの全体像が見えて来ず、自分のJob scopeの中でしか仕事をできなかったのは、期待はずれだったとも言えますし、自分がもう少し積極的に関わっていれば違ったのかなという反省でもあります。

総括

このプログラムの是非は本当に参加する企業次第だと思います。

ビジネスの形がそれなりに出来上がっているもの、完全にアイディア段階なもの、将来的に大規模なビジネスにスケールさせる意気込みのあるもの、何となく応募してみただけなもの…
聞いた話では、書類選考を通ってからDrop outした企業もあるとのことで、自分か参加したプロジェクトがDrop outしたらどうすればいいんだろうと思いました…

私自身は6月に退職して7月は時間を持て余していたので、単純にやることが見つかったのは良かったですし、MiMの卒業生である創業者からプログラムの話を色々聞けたり、日本酒について詳しくなったりとサブ効果もたくさんありました。
一方で、スタートアップでの経験を積みたいという強い意欲のある人は、できるだけロンドンに早く渡ってface to faceで仕事をできるようにすることとと、インターン先を決める面接の際に、今の進捗度合い、今後の意気込みなどを詳しく聞いて、よりスタートアップとして意気込みのあるところを選んだ方がいいと思います。


以上、あまり参加者の多いプログラムではないみたいですが、興味のある人の参考になれば嬉しいです。